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  • CHEF'S TABLE BY KATSUHITO INOUE
    CHEF'S TABLE BY KATSUHITO INOUE
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Concept

京都の人々の間で、脈々と受け継がれてきた「始末の心」。「始末」とは「始めから終わりまで」を意味します。自然に感謝し、全ての食材を大切に最後まで使い切る。高価な食材のみならず、そうではない食材に対しても、骨や頭、内臓まで使い切る。

私は、食材を命と考えています。命を大切に扱い、それらを無駄なく使い切ってこそ、料理であると考えます。食材を使い切るには工夫と知恵が必要です。そのための創意工夫がオリジナリティや個性を生み、料理に新たなイノベーションを起こすことに繋がっています。

多くの自然に囲まれ、古くからの習わしや文化が息づく京都で過ごしていると、その時季ならではの「兆し」や、繊細な季節のうつろいを五感で感じることが出来ます。気候の変化や動植物の様子が短い文で表された「七十二候」をテーマに据え、自然からの豊かな恵みを、シェフズ・テーブルで感じていただければ幸いです。

エグゼクティブ イタリアン シェフ 
井上 勝人

京料理の歴史と共においしく進化してきた朝採れの京野菜や、生産者がこだわりを持って育てた野菜に加え、廃棄物ゼロの観点から、余剰野菜を使った自家製パンや、通常市場に出回らない未利用魚も、腕利きの漁師・仲買人の協力も得て、卓越した技で極上の料理に仕立てます。

休暇の度にヨーロッパ全土の最先端の厨房へ赴き「今」のクリエイティビティを吸収し続けてきた井上が作るのは「食べる人に優しい料理」。食後感の軽やかさを生み出すために、例えば、フリットは最後に炭で軽く炙ることで、表面を香ばしく、中を熱々に仕上げると同時に、余分な脂を落としてヘルシーに仕上げます。身体に嬉しい発酵食品も取り入れ、健康的で栄養バランスの良い食事を提供します。

食べることで身体も満たされ、未来の豊かさをも作り上げる。それは食材を余すところなく使い切る「始末の料理」で知られる京都の人々の間で脈々と受け継がれてきた文化でもあります。豊かな自然への感謝の思いを、この京都の地から次世代につなげていく。まったく新しいスタイルのシェフズ・テーブルの誕生です。